新・大学4年生は見てね!
目次
僕が通っていた大学、相愛大学の音楽学部は、楽器が専門の場合は卒業試験という演奏実技の試験がある。音楽の実技で入学した大学は音楽の実技で卒業が試されるのだ。
「卒業試験」なんてあたかも学修をおさめて外の世界へ出るための登竜門のような名前がついているので、これを乗り越えれば卒業したも同然の気分になる。
僕はサックスの専門だったので、クレストンのサックス協奏曲2,3楽章なんてスゴイ曲を10分以上フルで覚えて、偉大なる先生方の前で演奏したので、吹き切った時には「もう4年間過ごした大学を卒業するんだなあ・・・」なんて思いにふけっても仕方ないのである。
それが1月末の話だ。もちろん合格した。(この試験に不合格という概念はほぼない)
どう履修登録したか
音楽系の大学・学科とはいえ、大学なので語学など様々な授業を履修して単位を取得しなければ卒業できない。相愛大学の場合は124教科だった。
僕は無理なく無駄なく計画的に単位を取っていたので、必修科目は既に4回生に入った時には全て取り切り、卒業要件単位124より1多い125単位を無理なく取れる算段で履修を組んでいた。
その内訳はこうだ。
4年生後期時点
取得済み:121単位(卒業まであと4単位)
後期履修教科:3教科 計6単位取得見込み
つまり、2教科ちゃんと合格すれば1教科は落としてもオッケーという、僕の中ではかなりオッケーな範囲で余裕を持った履修をしていた。(世間ではこれをギリギリという)
もし1教科落としても125単位になり、卒業できる。2教科落ちた場合はもう1年遊べるドン。
履修した3教科のうちの2教科は出席さえしていればなんとかなる授業だったのでちゃんと出席し真面目に授業を受け、手ごたえを感じていた。
1教科は難しい教科だったのだが(日本国憲法)、なんとなくこれもギリギリいけそう?でも落ちてもオッケー!という感じで精神的には余裕だった。
時は過ぎ、既に大学の全行事は終わり、卒業後のフリーランス活動の為に計画を進めたり、卒業旅行の計画を思ってウキウキしていた3月1日のこと。
4年生最後の成績発表がなされた。
卒業単位が1足りない
これはその時のスクリーンショットだ。
あれ、1足りない・・・?
でもちゃんと2教科は単位取れてるぜ?日本国憲法だけ落としちゃったけど・・・
この大学はポータルサイトの更新が遅いから、何かの手違いで1表示されていないんだろう・・・この時はそう思っていた。
2教科取れれば卒業できる計算だったので、ただの更新遅れか何か通年教科を含めて計算してないんだろうと思っていた。
これは4年生の履修前にはずっと「卒業見込み条件を満たしていません。」のまま表示されているポータルサイトの卒業見込み判定。
これも更新が遅いから4年生の4月から更新されていないんだろう・・・と思っていたのだが、
何度計算しても単位が1足らない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
何かの冗談だろうと、通年科目や副科などの専門科目の単位も合計してみるが、1足らない。
3月の時点で1足らないということが何を意味するのか?
言わずもがな、「留年」この2文字が重くのしかかる・・・
なぜ1足らなくなったのか
なぜ1足らなかったのか意味不明でしたが、原因はこうでした。
先ほど履修登録はこのようにしたと書きました。
4年生後期時点
取得済み:121単位(卒業まであと4単位)
後期履修教科:3教科 計6単位取得見込み
これが、計算ミスで実際にはこうなっていたのです。
4年生後期時点
取得済み:119単位(卒業まであと6単位)
後期履修教科:3教科 計6単位取得見込み
なぜこうなったのかと言えば、副科という通年科目があるのですが、それが半期×2で4単位取れると勘違いしていたからでした。
こんなしょうもない計算ミスをしてしまうと2単位分減るわけで、僕は知らぬうちに3教科全て取れなければ卒業できないというギリギリの更にギリギリchopぐらいの履修をしていたわけです。
そして、ちょっと難易度が高かった教科をギリギリchopで落としたせいで1単位足らないという事態に陥ったわけです。
(落ちた教科は合格点60点のところ、出席が悪く53点でした)
「再試験」という救済制度が大学に存在していた
藁をもつかむ思いで落ちた科目に点数の抗議をしたりしましたが、「卒業見込み判定が終わってから再試験を受けられるかもしれない」という情報を得ました。
どうやらこの再試験というのを受けて合格すれば、落ちた科目を合格に改め、3月末に卒業できるということでした。
これを聞いた時はさすがの俺もたまらずニッコリ・・・っ!
また来年半期の学費93万円を納入して1単位の為だけに通うハメになるのを回避できる・・・ということで、これに命を懸けるしかないということになりました。
これらは大学によって違うと思うので、この制度がない学校に通っている人で卒業単位が足らなかったはここで望みが潰え(ついえ)ます。
こういうのって私立大学にしかないのかもね・・・・
ここで、3月の流れはこのようになりました。
再試験資格を得る
→再試験申し込みとその料金1万円を納入する
→再試験を受ける
→卒業式は3月中旬に行われるので出席しない
→合格なら3月末に卒業
やるしかねえッ・・・・
再試験を受ける資格を得たその後
結論から言うと、合格しました。3月末卒業は確定できたので、また半期の学費93万円を納入せずに済みます。
ちなみにですが、留年になった場合はもう半期ぶんの在学で卒業できるそうです。もし会社の内定をもらっていた場合は全て反故になりますが。
大学によってはもし留年してしまっても、半期50万円とかならバイトすればなんとかなると思えば人生楽なものです。内定も別にまだ会社に入った訳でもないしね。
電話で結果発表が先がけて聞いていたので、紙で来た時はムカついて一瞬でクシャクシャにしてしまいましたが、紙を広げて写真を撮ったあとやはりクシャクシャにして捨てました。
もうほんとに肩の荷が降りました。ライブとかで土曜日の授業休んでなかったらこんなことにならなかったのでは・・・と後悔もしました。
こうなった原因と考察
結果はなんとか再試験に合格し卒業ができたのですが、ギリギリで卒業できたのはいくつか要因があったからだと思います。
1) ちゃんと受けていた教科を落とした
2) 足りない単位数が1教科ぶんだけだった
3) 落とした教科の再試験という救済制度があった
4) 必修科目は取得済みだった
再試験という制度が存在していたというのは大きいですが、これがもし最初っから計算違いで、ハナから合格できる見込みもない難しい教科を落としていたりしたらダメだったのかと思います。
あと、もし2教科ぶん(4単位とかそれ以上)ないと卒業できない状況だったもっともっと厳しかったと思います。(精神的に)
これから新4年生になる大学生の子たちは、最低4単位ぶんぐらいは安全マージンを作って、何より友達と履修登録を見比べて大丈夫かどうか確認し合おう。
それさえすれば大抵は大丈夫。2人以上で確認するだけでミスは減るから。
それでは。
卒業証書などは郵送で受け取ることにしました。人生で一番スマートな卒業式を体験できそうです。